シュレーゲルアオガエルの季節到来!谷戸湿地でのやさしい保全活動
初夏の田んぼで、いきものたちの営みに寄り添う
5月の定例活動には、合計8人が参加しました。
そのうち1人は、ウェブサイトを見て参加してくれた大学院生。社会科学を専攻し、市民ボランティア活動に関心を持っているとのことで、「すっごく勉強になりました。」と力強く話してくれたのが印象的でした。自然環境の現場を体験しながら学ぶ機会として、こうした参加はとても嬉しいですね。
田んぼのいきものに配慮した作業判断
この時期の谷戸湿地で特に重要なのが、シュレーゲルアオガエルの繁殖です。田んぼからは、オスの「コロコロ」とした鳴き声が響いていましたが、残念ながら姿を確認することはできず、写真に収めることもできませんでした。
シュレーゲルアオガエルは春から初夏にかけて繁殖期を迎え、水田の水際や畦(あぜ)に小さな穴を掘り、その中に白い泡状の卵塊を産み付けます。オスがあらかじめ浅い穴を掘り、そこで鳴くことでメスを呼び寄せるという、ユニークな繁殖行動をとります。泡状の卵は、乾燥や外敵から卵を守る役割を持ち、孵化のタイミングで雨とともに水田へと流れ出します。
こうした重要な時期であるため、今回は田んぼ中央の通路の修理作業は先送りし、代わりにカエルの産卵環境を整えることを優先しました。
具体的には、田んぼの畦に設置されていた波板を外し、産卵しやすい状態に整備しました。
保全活動では、こうした「今やるべきこと」と「敢えてやらない」という判断も大切なポイントになります。
他にもさまざまないきものが観察されました。
特にツバメが泥を集めに来る様子は、田んぼが周辺の生態系とも密接につながっていることを実感させてくれます。
外来植物の除去と環境整備
田んぼへ向かう木道沿いでは、外来植物の除去作業を行いました。今回対象としたのは、セイタカアワダチソウとアメリカセンダングサといった種に加え、繁茂しやすいつる草です。
これらは在来の植物の生育を妨げる可能性があるため、湿地環境のバランスを保つうえで継続的な管理が重要です。地道な作業ですが、生態系保全では大切な取り組みになります。
午後は田植え準備
午後は、田植えに向けた準備作業を行いました。衣装ケースに泥をため、うるち米の発芽した種もみを植え付けていきます。
この工程は、一見シンプルですが、泥の状態や水分量の調整など細かな工夫が必要です。こうした作業の積み重ねが、谷戸湿地の農的環境と生物多様性の両立を支えています。
おわりに
今回の活動では、シュレーゲルアオガエルの繁殖というタイミングに合わせて作業内容を調整しながら、外来植物の管理や田植え準備など、多面的な保全活動を行いました。
自然は人の都合では動かないからこそ、そのリズムに寄り添うことが大切です。
参加者それぞれが現場で感じ、学んだことが、これからの活動につながっていきます。次回の活動でも、また新しい発見がありそうです。


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